営業日、店休日、残数や店の状況が ある程度リアルタイムで分かるので ご来店を考えた時点で100%見て下さい。 1.製造中は 当然携帯は触れません。 2.製造時間の目安は1丼につき約3分間 書けない間にも予約や宅配が入ったりもしますし 24時間受け付けているのは 既読に出来ない方が心苦しいからです。 状況を考慮して希望の時間を予約して既読を待つ ようお願い申し上げます♪
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店舗状況とお知らせ
3/3 17:00-営業(終わりました!

本日 予報どおりの悪天候ですが
ひなまつり ということで
バラちらし系の丼全て
希望者に とびっこサービス
をします🎎✨
とびっこ希望 と書いてご予約ください👍
ゆうてそんなに人が多く来ることもないと思うので
そんなに多くも炊きませんが
ライ華丼も ひなまつりに生まれました。
日本中のお姫様に幸あれ❤️
海の殿 清水慎樹
インスタにあげた告知動画?
11:00-14:00の部
行間あり=合間もOK 行間なし=他の時間で🙇♂️
授業参観の為 営業しません
休憩 14:00-17:00
16:30から受取可能です🙇♂️
17:00-20:00の部(予約19:45まで可)
雪がきつそうならキャンセルも可能です🙇♂️
17:00 3
17:00 2
17:10 2
17:15 3
18:00
18:00 付近 5
おわりました!
19:30
店舗状況とお知らせ
3/2 通常営業
明日 3/3は夜のみ営業(バラの注文くるかな?
明日は娘の授業参観だし
昨日は休みだったので
しっかりと準備をして営業します!
が 2/28(金)は 昼が土日を超えるほど来て
夜はたったの3人。
公式LINEの謎のメンテもあったとはいえ
ますます読めない営業となっております。
…いっぱい炊いてもいいかな?の答えは
やはり営業前と休憩中の事前予約数に
委ねざるを得ないのでなくなってしまったら
それはお許しください🙇♂️
エアコンいらずのポカポカは今日で終わり。
今週怖いですねー!頑張りましょう🌸
11:00-14:00の部
行間あり=合間もOK 行間なし=他の時間で🙇♂️
11:05
11:30
12:00
12:15
12:30
12:50 6(揚げ物沢山
昼の部の豚バラ丼 終わりました🙇♂️
13:00
休憩 14:00-17:00
夜の部の分を炊くのは確定しましたが
今日は出前館がずっと配送停止になりがちなので
かなり慎重にいく予定です。
久々にふざけた歌でも作りながら
休憩中に夜の予約もお待ちしております🌸
17:00-20:00の部(予約19:45まで可)
17:10
17:20
17:30
18:30

小説『点命』
リアルファンタジー?
自伝風?
そんな小説です。
更新情報
2025.8/8 試しにひっそり公開
小説本編
『とある現実』
・プロローグ とある世界、とある家族、とある私
・第1章 家族
・第2章 点命
・第3章 闘争の未来
・第4章 逃走の過去
・第5章 私の選ぶ世界
要約漫画?挿絵?
・プロローグ とある世界、とある家族、とある私
・第1章 家族
・第2章 点命
・第3章 闘争の未来
・第4章 逃走の過去
・第5章 私の選ぶ世界
はじめに あとがき?
2025年3月の終わり頃。
私は何を思ったのか小説を書き始めていました。
…何を思ったのか?
理由は案外簡単でした。
①歌作りの欲求がひと段落した
②配信作業が終わったらきっと暇になる
それなら小説でも書くか!
と、なるわけで
暇と淋しさが苦手な私にとって
そんな思考は当たり前の事でした。
だけど
人に作品を見せたり、聞かせたりが苦手なのは
私を知る人なら知っていると思います。
だったらなんで?
と思うかもしれませんが
暇な方が苦手なだけのこと。
誰にも分からないようにネタを仕込んでみたり
自己満足を詰め込むことをモチベーションにして
どうせなら完成させたい
どうせなら発表したい
という気持ちを実現させるべく
自分を奮い立たせながら作るのですが
今回は少し違いました。
何が違ったのか?
理由は増えていきました。
①私の父は生前に小説家になりたいと言っていた
②AIを使えば挿絵や漫画も作れるのか試したかった
③自伝風にしておけば認知症になっても安心
など理由が見つかる度に集中力は増す一方でした。
内容はもちろん多少は変えてありますが
かなりリアルに近いこともあり
小説に関しては2週間もかからずに出来ました。
漫画というか挿絵も同時進行だったので
かなりの枚数が揃いましたが
全てが仕事や休憩の合間での作業だと
相当な労力と、何よりも集中力が必要となるので
校正と修正と埋め込み作業には
まだまだ時間がかかりそうです。。
ちなみに
見て欲しいか?と問われたら 半々です😅
構想段階から 私が48歳になる10/7を
制限時間としていましたが
途中までは頑張れたAI漫画と小説の同期は
思惑通りにならなかったので断念して
今はイメージソングでも作ろうと考えています。
小説内のタイトルや内容は
自分の歌に沿って作った部分も多くて
こういうとこが 私にしか分からないネタなのですが
作成中は楽しすぎたのに、校正中に
なんだこれ??と何度も素に戻って
ダジャレとかは かなり削りました😱あるある
とりあえずいつも通り前置きが長くなりましたが
あとがき なんで これでOK👍
一応 少しずつ発表していきますが
誤字や脱字があったら教えてください。
意味が分からなかったら聞いてください。
感想は…あれば匿名でお願いします🫣
8/8 清水慎樹
小説『点命』プロローグ
とある世界、とある家族、とある私
①話:とある世界の日常
⸻
ここは、とある世界。
いつかの誰かが決めた境界線で
人々の価値も意識も変わる、どこにでもある国。
「この橋を渡ると違う街になるんだよ」と
私が両親に教わったのはもう遥か昔のこと。
今では、かつて住んでいた街が対岸に、
川の向こうには違う街がある事を
私が子どもたちに教えていた。
空へ向かって手を伸ばすような木々が揺れ
心なしか朝の空気は少し冷たく、
でもどこか柔らかい。
私たち家族は、そんな街の片隅で、
3階建ての小さな家に4人で暮らしている。
外から見れば普通だが、
中にあるのは“今”という名の積み重ねだ。
「ふぁぁ……」
あくびが漏れる。
私は目をこすりながらベッドを抜け出した。
47歳、私の名前はシンジュ。
飲食チェーンの会社員として働いている。
世間的には“中堅”と呼ばれる役職なのだろうが
若くても、老いても、
やるべきことはそう変わらない。
自分の中身も年をとった実感のない
いわゆる普通の中年だと思う。
階段を降り、素早く身支度を済ませると
ようやく頭が覚めたのか、
いつもの朝の匂いが鼻をくすぐった。
リビングには出来たてのご飯、
あたたかい味噌汁が置かれており、
どこかのニュースがテレビから流れている。
娘のリオは制服姿で静かに朝食をとっていた。
妻の背中と娘に挨拶をして私も椅子に腰をかける。
私たちが食べ終わる頃、「おはよー」と言いながら、
まだ眠そうに対面の席へつく息子のユウキ。
相変わらず寝癖がすごい。
こうして並ぶ家族の姿は、どこにでもあるようで、
私にとっては、いまだにこの日常が
奇跡のように思える。
リビングからキッチンにいる妻に話しかけると
「腰を下ろすと動きたくなくなるのよ」
と返されるのも、いつものことだ。
家事は仕事だな、と思うと感謝は尽きない。
私の帰りは遅いから夜は妻が必ず子供達と
一緒にご飯を食べていると聞くと、
自分もしっかりしなくては、と思わされる。
リオは18歳、高校3年生。
ユウキは20歳、大学生。
振り返ると日々は早く、輝く過去は遠い。
まだまだ続けたいと願う未来が
妻の作るご飯と共にありたいものだと
思いにふけながら私はいち早く食事を終えた。
⸻
と、こんな日常の続きが、ずっと続くと思っていた。
ただ、この“普通”には、いつからか
ほんの少しだけ“ズレ”が混ざっていると
私は漠然と気づき始めていた。
⸻
②話:リビング
⸻
テレビから流れるワイドショーの音が、
食事の音に重なる。
コメンテーターが何かを深刻な顔で話しているが、
正直、内容は耳に入ってこない。
ユウキはせわしなくご飯をかきこんでいて、
リオは食事も終わり、ソファに移って
携帯電話をいじっている。
「ユウくん、今日の講義って1限からでしょ?
起きるの遅すぎない?」
娘のリオは、いつも通り優しく、
冷静で、芯が通っている。
リオは昔から“ユウキ”に対して厳しい。
大好きな兄が、わかりきった事で
怒られるのを見るのは、
幼心にきっと悲しかったのだろう。
小さい頃からリオは
「こうしたら褒められるんだよ」と
言葉でなく行動で、サインを見せていたように思う。
が、肝心の兄には響かず、お世話を
習慣にしてしまった娘は私も舌を巻くほど
"しっかり者"で"かわいく"育ってしまった。
「ちゃんと間に合うから…
…俺には未来が見えてるから!」
寝癖を気にしながら言い返すユウキは、
相変わらずの調子だ。
黒服に身を包み、どこかストリート系の雰囲気を
漂わせてはいるが、中身はまだまだ隙だらけだ。
「未来ばっか見てると、今に足元すくわれるぞ」
口をついて出た自分の言葉に、少しだけ驚いた。
まるで誰かの受け売りのようでいて、
妙に今の空気にぴたりとハマる。
「それ、パパがママに言われてることじゃん」
リオが即座にツッコミを入れる。
「あ、それか!」
一瞬の沈黙のあと、テーブルの上に笑い声が広がる。
私は小さく肩をすくめて、苦笑した。
そう、確かに妻の言う通りだ。
私は、よく“今”を取りこぼしているらしい。
続けてユウキは笑いながら言った。
「でもまあ、パパが一番
“未来”に生きてる気がするけどね」
あからさまにイタズラな表情だ。
息子のユウキは昔から慎重で臆病な部分はあるが
顔色に敏感で、誰よりも自分が傷つくことや
人が傷つく事を苦手としているように思う。
家族に対する絶対的な安心と
愛情があるからこその"煽り"や"悪態"。
私は内心「こいつ、あいかわらずかわいいな!」
と思いながら
「……それ、老けてきたってことだろ?」
とワザとらしく口にすると、
メイクを確認していたリオがこちらをちらりと見て、
笑いを噛み殺していた。
「…まさかリオも思ってんのか!?」と
私は心の中でツッコミながら優しく語った。
「パパは順調に“今”を積み重ねてるの!」
フォローになっていない自己弁護。
我ながら、なんてことない言葉に
少し必死さを滲ませた名演技の最中、
リビングに突然、無機質な声が響いた。
「7:30です、7:30です」と音声機能を備えた
【ヤレックサ】のリマインダーが鳴り響き
私達の会話を遮った。
「やばっ!遅れちゃう!」とリオ。
「駅まで行くの、、だるっ!」
とユウキも立ち上がり、食器を片づけながら口を開く。
「パパ、明日予定がなかったらご飯食べに行こうぜ」
その声に、リオも嬉しそうに振り返った。
「パパの誕生日なんだから、早く帰ってきてね!」
思わず口元が緩む。
ネクタイを締め、誰も見ることのなかったTVを
消しながら、私は頷いた。
洗濯場からは、妻の好きな音楽が大音量で流れていた。
⸻
朝の時間は短い。
けれど、この何気ない会話や生活の中にも
“未来”の種が転がっているかのように思えた。
⸻
③話:止まない思考
⸻
うはっ!
玄関の扉を開けると、ひんやりとした
秋の朝の空気が頬に触れた。
こうも毎日気温が変わると神経質になってしまうようだ。
「先に行くわ!リオもユウも、気をつけてな」
リビングから「いってらっしゃい!」と
3人の声が重なる。
母として子どもたちの支度の確認も
妻の大事な出番なのだろう。
私は「いってき!」と返すと
自転車に跨り、ゆっくりとペダルを踏み出す。
⸻
マンションの影は長く伸び、朝日に溶け込む。
いつも通る小道。
登校中の子どもたち、ゴミを出す人、すれ違う人。
変わらない風景の中で、私は"1人の人"として
“今”を生きている事を今日も実感する。
まるで自動運転のような時間を迎えると
次々と私の頭の中に言葉が浮かんでくる。
――変わる時代の中で、
穏やかで小さな成長を望んで生きる日々――
駅に着き、自転車を止めると、
電車の到着音がホームに響いていた。
少しのズレでいつもの電車には乗れない。
「仕方ない…」とつぶやくと、私は改札を抜け、
駆け足で階段を進み、混雑する車内へと滑り込んだ。
弾みそうな息を抑えながら吊り革を掴むと、
また意識が深いところへ沈んでいく。
――もしもこの時代を
最盛期の“私”が生きていたら
何を目指していただろう?――
目を閉じると、ベース音が鳴ったような気がした。
仲間と音を重ねていたあの頃の記憶が、微かに蘇る。
今ではAIが歌を作る時代だと思えば
音楽はやっていなかったかもしれないと思う。
電車が駅に着き、波のように人が流れ出していく。
私はその流れに逆らわず、ホームを抜ける。
――運命は切り拓くもの。
平和は守るものではなく、作るもの――
胸の内だけで秘めている思いに飲まれないように、
私はいつものコンビニで買ったカフェオレを
一口だけ飲み込み、再び会社へと歩き始めた。
いつもの交差点に今日も人の波が押し寄せる。
それぞれの“朝”が、
それぞれの速度で街を満たしていく。
信号が制御し、私たちは従い、得られる安心を
何者かの甘さとクラクションが引き裂く。
それも日常の、見慣れた光景だ。
――明けない夜はないってのは、
シェイクスピアが使った言葉――
耳触りのいい言葉も聞き飽きてしまえば
耳障りになってしまうのは、
中身が省かれて消費されてしまうからなのだろう。
――知らずと使い古して、積み重ね、至る今――
平和に慣れると退屈に思う感覚が本能なのだろうか?
平和という願望が見せる幻想も本望なのだろうか?
どうやら今日は思考が止まらないようだな…
と思ったところで信号が赤に変わり、足を止める。
ふと、流れゆく人々の姿を目で追ってしまう。
急ぎ足の人、無表情の人、
一際目立ってしまう人、スマホを見たまま立ち止まる人。
誰もが昨日を越えて今日を迎えている。
私の“今”は 過去に手を振り"さよなら"を。
未来に手を振り"向かおう"としている。
「痛…」
私は急激に痛みを感じた頭を抑えながら
強い違和感を覚えていた。
普段なら"歌にしよう"と考える程度の思考の旅が
今日に限って止まらないからか?
冷や汗が止まらない。
私の異変に気付いたのか、
どこかこの時間の街の空気に
合わない若い男女が声をかけてきた。
「大丈夫ですか?」
「どうかしましたか?」
「歩けますか?」
「何か出来ることはありますか?」
交互に言葉を変えながら私を気遣っていることに
気づいていたが
「大丈夫ですよ。頭が痛くなっただけだし、
きっと気圧痛だと思います。
わざわざありがとうございます」と答えてしまった。
余裕がない私には
見知らぬ人を心配させてしまった自分を
煩わしく思ってしまったのだ。
幸いにも目の前の信号が青に変わり、
人の波が動き出す。
私は男女の顔を見て頭を下げると、
人波に紛れ、はぐれないようにと、歩き始めると
後ろから声が聞こえてきた。
「自分の事だけ考えていたなら潰れないよ」
「あなたならね」
ふと振り返るとすでに姿がなかったが
不思議と頭痛も不穏な思考の波も消え、
目の前に通い慣れた会社のビルがそびえていた。
いつも通り、一歩手前で足を止めると
私は自ら思いを巡らせる。
――全盛期の俺が何をしていたかなんて覚えていないけど
24歳位の俺ならどう過ごすんだ?――
きっと未来の憧れ以外の想像がつかなかった頃。
それでも具現化の成功を信じて
飛びこめていたであろう頃の私を思い出すのが
私のルーティーンなのだ。
背筋を伸ばして、ひとつ大きく深呼吸する。
冷たい空気が肺に入り、
脳まで澄んでいくような気がしたら静かに呟く。
「……よし、やるぞ」
スキル成功だ。
こうして今日も、いつものように始まる
――
この時の私はそう信じていた。
正確には信じようとしていた。
明らかにならない違和感に飲まれないように。
――
・第1章を続けて見る
・プロローグの漫画版を見る
小説『点命』第1章
第1章 家族
――家族とは何か?
それは少なからず大きな影響を及ぼす環境だ
①話:シンジュ
――
「……あれ、もう朝か」
目覚ましの音が鳴る前に目が覚めた。
ここ最近では珍しいほど、身体が軽い。
寝起きのだるさもなく、視界もやけにクリアに感じる。
「これがレベルアップした48歳か!?」
と普段なら独り言をつぶやきながら
ニヤけているところだが、まるで身体の内側に
“何かの予兆”が流れ込んでくるような感覚だった。
階下に降りた途端、子供たちの声が重なる。
「パパ…おめでとう!」
珍しくユウキが早起きして待っていた事に驚いていると
「パパ、今日こそ早く帰ってきてよ?」
リオが笑いながら、
寝癖のついたユウキを肘でつついている。
なんとか起きた、もしくは起こされた、
というところだろうか?
それでも嬉しく思いながら私は2人に尋ねた。
「あれ?ママは?」
リオが即座に返事をする。
「あれ?またキッチンに戻ったのかな?」
妻の姿はキッチンの奥から聞こえる生活音に
まぎれていて、顔は見えなかったが、
代わりにリビングには朝食が整っていた。
温かいご飯と味噌汁とベーコンエッグ。
いつもと同じメニューなのに、
今日に限って妙に彩りがあるように見える。
「あれ?パパ、泣いてる?」とユウキが煽る。
泣くわけがない。
あからさまに無視をしようとした瞬間に、
リオが話し始める。
「あれ?パパ、なんかいつもと違くない?
誕生日だから神様が若返らせたとか?」
…リオ、お前もか!
と私を煽る2人を見ると何かが違う。
リオはピンク、ユウキは赤。
2人の黒髪に入ったメッシュが強く主張している。
……が、なぜかそれに言及する気は起きなかった。
「そういえば、前からこんな色だったっけ?」
という違和感。
まるで“誰かが演出した”ような
鮮やかな色だけを頭に残して私は玄関を出ていった。
自転車のペダルをこぎだすと
空気は冷たく澄んでいて、
駅までの道を滑らかに通り過ぎていく。
家族の「いってらっしゃい」の声が
家から少し離れたところまで聞こえてくる。
そんな気がして
私は振り返ってみたが誰かがいるわけもなく
いつもの光景がほんの少しだけ、
夢の中のように遠く感じていた。
…正確には街に誰もいない事に
気づくことさえ出来ていなかった。
――全てが“いつも通り”で、
その実、いつも通りではなく
私の意識はどこかに浮いていたのだろうか?
会社のあるビルに着いたのはいつも通りの時間だった。
受付に顔を出し、セキュリティゲートを抜けて
エレベーターに乗る。
ドアが閉まりかけたその瞬間、
「すみません」と声がして、
若い男女がすべり込んできた。
黒い髪に少しパーマのかかったオシャレな青年と、
柔らかな表情の女性。
二人とも、少し大人びて見えるスーツ姿。
(……あれ、誰だっけ?)
私は記憶を探るが、社内で見かけた覚えはない。
だが、エレベーター内で他の社員たちは
普通に挨拶を交わしている。
「リョウくん、昨日の提案書、ありがとう」
「いえ、マイがまとめてくれたおかげです」
“リョウ”、“マイ”という名前。声。立ち姿。
どこかで……いや、昨日、何か会話を
交わしたような記憶が、うっすらとある。
でも、その“記憶”がどこから来ているのかを掴めない。
私は静かに息を吸い、問いかけようとした。
「君たち、どこの部署……」
だが、その言葉はなぜか口から出てこなかった。
まるで、声を出せない夢の中にいるかのように。
そうして彼らは私の一つ下の階で降りていき、
私は一人、取り残されたような感覚で
ドアが閉まるのを見つめていた。
――もしも命を点に例えたら、
私は今、どこにいるのだろう?
違和感は、確かに“ここ”にあるのに
私は知る必要があるのだろうか?
その答えを見つけられずにいた。
――
②話:ユウキ
――
「やっぱコーヒーはブラックだよな?」
昼休みの学食。
ユウキがトレーを片手に空席を探しながら、
斜め後ろの青年に軽口を投げかけていた。
その青年――リョウは、静かな笑みでユウキに答える。
「ミルクをたっぷり入れたカフェオレがいいな」
ユウキは驚いた顔を隠しもせず
リョウにカフェオレを手渡しながら言う。
「え?意外だわぁー。リョウって
人前ではカッコつけるタイプじゃないとダメでしょ!
イケメンなんだからミルクは家で
こっそりたっぷり入れなさいよ!」
リョウは笑いながら答える。
「どれくらいの黒と白が混ざると
こんな色になるのか…君なら分かるかい?
とか言っておけばいい?」
ユウキはたまらず言う。
「想像を超えてくんのはやめろ、リョウ。
この国の人口が減りかねない位に
カッコつくのは直ちにやめてくれ!」
リョウはいつの間にか目の前に座っているユウキに
笑いながら言う。
「そんなことよりバイトの件、考えてくれた?」
ユウキは真剣な顔でうなづく。
「そのカッコよさを学ばせてください、リョウ先輩!
そしてお金を稼いだら俺を直ちに
コーディネートしてください!」
「おおげさだね」
そう言って笑う白が似合う女性――マイが
ユウキの隣の席にそっと腰を下ろす。
リョウとマイ。
同じ大学に通っている同い年であるはずなのに、
ユウキの視点からすれば
「ちょっと浮いてる2人」だった。
どこか落ち着きすぎていて、同年代とは思えない。
こうやって話せるようになったのは
リョウからバイト先の紹介を
突然持ちかけられたのが始まりだった。
「……でもまあ、ありがとね。
知ってる人が2人もいるのは安心感があるし
最近ちょっと金欠だったから、ほんと助かるよ」
リョウは笑いながら返事をした。
「ううん、役に立てて嬉しいよ。
ユウキは、意外と手先も器用そうだし」
ユウキは誇らしげな顔で言う。
「俺のゲーマー歴なめてんの?
意外と何でも出来過ぎマンだと驚かせてやんよ!
…うん、ほんとよろしくお願い申し上げます」
マイとリョウの笑顔に軽く肩をすくめながらも、
ユウキの顔には安心しきった空気が漂っていた。
昼の学食は、他愛もない会話とざわめきに満ちている。
そんな中、ふと、マイが空を見上げるような仕草をした。
「……今夜、世界がひとつ変わる日に
なるかもしれないね」
その言葉は、不意に落ちてきた雪のように静かだった。
ユウキは口に運ぼうとしていた唐揚げを
お皿に戻しながら眉をひそめる。
「え? 急にどうしたの? スピリチュアル的なやつ?」
「どうだろう。少なくとも、誰かにとっては――
とても大切な日になるかもしれないって思ってるだけ」
マイの言葉は笑っているようで、
どこか遠い場所を見つめている。
不思議な流れの空気にたまらずユウキは
無理に笑いながら言葉を紡ぐ。
「まさか俺の親父の誕生日を知ってんの?」
すると、リョウが口を開く。
「俺たちにできるのは、ただ見守ることだけだよ」
「ん? やっぱ何の話?」
ユウキが首を傾げるが、
二人はそれ以上なにも言わなかった。
食堂の時計はゆっくりと午後の時を刻んでいた。
――
③話:リオ
――
「んー……やばっ!なんなのっ!?」
放課後、午後の陽射しが差し込む廊下のベンチ。
制服姿のリオがチョコチップクッキーをほおばって、
目を見開いた。
目の前に立つリョウが、リオに袋ごと差し出す。
「それ、僕の手作り」
「えっ、ガチ? なんで女子力53万もあるの?」
「今の時代に女子も男子もないってことだよ」
本気なのか冗談なのか、はたまた
どちらでもないような笑みを浮かべてリョウは答える。
リオは「ふーん」とだけ返し、
もう一枚クッキーを取って頬張った。
「え?ガチうまっ!やばっ!
……で、無言のマイはどう感じてるの?」
リオが隣に座るマイに話しかけると、
マイは目を凝らして、じっとクッキーを見つめている。
それを見て、リオが吹き出した。
「推し活か!そんなに見つめたら、
もっとクッキーが尊くなるんだから、
さっさと食べ終えて40秒で支度しな!」
リオに言われるとマイは
名残惜しそうにクッキーを見つめたと思いきや
一口で口の中に放り込み静かに咀嚼する。
それを見たリオは堪らず口を開いた。
「一口で?おマイの戦闘力は53万か!」
――
校門へと向かう3人。
部活動の声が遠くに聞こえ、周囲には誰もいない。
別れを惜しむ時間が、ゆっくりと流れていた。
ふとリオはマイに尋ねる。
「マイもお菓子作るの得意でしょ?」
「……もし自分で“フフフ、得意ですよ!”って言ったら
私のことをまた53万って呼ぶでしょ?
リョウはまったく助けてくれないし……」
苦笑いを浮かべるリョウに、
すかさずリオが切り込む。
「今、“なんかおかしなことになったな、
おかしなだけに……”って思いましたよね!?
マイ裁判長、リョウ被告人の証言を申請します!」
「却下します。おかしいのはアナタだけです」
マイが笑いながら即答し、リオは
「なっ!?」と変顔で抗議し、
その顔に、3人の笑い声が校舎から反響する。
門を出れば別々の帰路。
それでも足を止めずに、リオは会話を続けていく。
「マイの作ったお菓子、食べたいなぁ。
こないだグミあげたし」
ユウキ譲りの上目遣いでマイを見つめるリオに、
マイも負けじと笑って返す。
「私はいいけど、
それならリオの作ったお菓子も食べてみたいな」
一瞬、リオの表情が揺れる。
何かに気づいたリョウが口を挟んだ。
「リオさんはグミしか食べない生き物だと思ってたけど、
僕のクッキーならまた作ってくるよ」
リオは苦笑いでうなづき、
少しうつむきながらぽつりと語り出す。
「私、人の好みまで深く考えちゃってさ……
途中で作るの嫌になっちゃうんだよね。
だから、誰かに与えられるだけの人間なの。
でも来世は、人に与られる存在になろうと思うんだ!」
そう言って顔をパッと上げた瞬間、
リョウとマイはポカンとした顔で立ち止まっていた。
やばっ。久々にやった――
と内心でリオは焦った。
自分語りはよくないってパパが見せてくれてるのに。
――
時刻は午後5時。
すっかり陽は傾き、校舎も3人も朱に染まっていた。
顔を見合わせたリョウとマイは
(この子、たまに理解できないことを言うよね)
と目で会話を交わし、
そのままマイが口火を切った。
「……あ、そういえば今日、
リオのお父さん、誕生日だよね?」
即座にリオの表情が一変する。
「……言ったっけ?」
「うん、知ってるよ。顔に書いてある!」
リオは思わず両手で頬を押さえ、
「えー、かわいい顔に
ハッピータトゥーが彫られてたかぁー!」
とおどける。
そこへ、リョウが真顔で言葉を重ねた。
「ユウキくんが、前に話してた気がするよ」
……ユウキとリョウに面識があるはずがない。
だが、リオは特に気に留める様子もなく、
遠くを見つめながらつぶやいた。
「そっかー。パパはもう48歳かぁ」
マイはリオの横顔を見つめながら、静かに言葉を紡ぐ。
「…お父さん、優しいよね」
「え?」
「リオが“パパ”って呼ぶたびに、
私はちょっと羨ましくなるの」
リオはきょとんとした顔で
「……なにそれ?」と笑う。
その笑い声を聞いていたリョウが、
ゆっくりと口を開いた。
「その優しさは、強さなんだと思うよ。
誰よりも多く、何かを飲み込んできた人にしか
持てないものだから」
「つまり、チョコが入ったクッキーが最強ってこと?」
リオが狙いをつけてツッコミを入れると、
リョウは照れたように笑いながら、
クッキーをもうひとつ、リオへと差し出した。
――
チャイムが鳴る。
校内放送が流れ、リオはクッキーを受け取ると
笑顔で宣言する。
「じゃあ、わたしは帰って
パパを宇宙一幸せにしてくる!
せめてひとつくらい、喜ぶ料理を作ってあげたいし
また明日ね! あ、今日もありがとう!」
そう言い残して、リオは手を振りながら、
すごい勢いで家へと駆けていった。
リョウとマイは、その姿をしばらく見送ったあと、
赤く染まる夕暮れの中、
どちらからともなくぽつりとつぶやいた。
「……もうすぐだね」
「うん。……もうすぐだね」
ふたりの声は、誰に届くこともなく、
放課後の静けさに溶けていった。
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④もう1人?
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PM7:15
「なんとか帰って来れた……」
会社から駆け足で戻ってきたせいか、
玄関先の灯りを見た途端、
思わず安堵の声が漏れてしまった。
息を整え、なぜか緊張しながら
ゆっくりと玄関のドアを開ける。
あたたかく優しい匂いが一瞬で私を包み込む。
いつもより多めのバターで炒めた玉ねぎの甘い香り。
――――これは私の大好物のハンバーグだ!
靴を脱ごうと足元を見ると、
子供たちがドタバタと帰ってきた形跡が
そこかしこに残っている。
靴は散らかり、玄関マットがズレている様子に
否が応でも、期待が高まる。
「おかえりー!」
3人の声は重なり、リビングから足音が近づいてくる。
迎えに来たのは2人だけだったが、
ユウキは私のカバンを持ち、
リオが私の手を引いてリビングへと誘う。
テーブルの中央にはホールのショートケーキ。
その上には“4”と“8”のローソクが立っていた。
「パパ、見て! ユウが“84”にしようとしてたけど、
ギリ、回避したから!」
リオが誇らしげに親指を立てる。
「どっちも変わんねーよ!」と
ユウキがすかさずリオにツッコミを入れるが、
幼い頃から変わらない優しい笑みを浮かべて、
ユウキは私を見ていた。
私はスーツを脱ぎながら、視線でキッチンを探す。
「……あれ?ママは?」
「洗濯してるのかも。なんか音楽を爆音で聴いてたよ」
ユウキがそう言って指を差した先。
脱衣所の奥から、懐かしい音楽が確かに聴こえてきた。
私と妻が出会う前から
お互いがよく聴いていたロックバンドの曲だ。
あれを流す時は、機嫌がいいのか、
心を落ち着けたいかの、どちらかだけど。
私が部屋着に着替えてリビングに戻ると、
食卓にはユウキが手伝ったらしきカレーと、
リオが作ったハンバーグが用意されていた。
誕生日だからといって
クリスマスパーティーのような
豪華な料理が沢山並ぶわけではないが、
これ以上に特別な意味を持つご馳走はない。
じゃがいもがやたら大きかったり、
私の分だけ人参がやたら多かったり――
カレーの盛り方ひとつに、ユウキらしさがにじむ。
そして、明らかにハートを意識した形の、
一際大きなハンバーグ。
狭いキッチンで“ママ”という
我が家最強の助っ人を頼りながら、
兄妹が小競り合いと奮闘の末に作ったのであろう光景が
目に浮かび、思わず泣きそうになる。
……が、ユウキのしたり顔を見た瞬間、
涙は一気に引っ込んでしまい、
私はすかさず料理を携帯のカメラで記録する。
カシャッ。
そのタイミングで、子どもたちが仕切り始めた。
「じゃあ、食べよっか!」とユウキ。
「先に、プレゼント!」とリオが待ったをかける。
差し出されたのは、
ワイシャツとネクタイ、そして小さなファイル。
ファイルの中には、1年間の家族写真と、
三人からの手紙が入っていた。
便箋の形も、文字の大きさも、
手紙の書き方もバラバラで、
どこか恥ずかしそうに綴られている。
私に目の前で読ませておきながら、
リオもユウキも、うつむいて耳まで真っ赤だ。
……もしかしたら、
私が涙ぐんでいたことに気づいていたのかもしれない。
なのに読み終わった直後、
二人そろって私の目元を確認してくるのは、
ちょっと嫌だった。
ユウキに至っては、読み始める前に
静かに私の目の前にティッシュのボックスを
二箱も置いていた。
ユウキには後ほど「48歳になった私の恐ろしさ」を
思い知らせてやろうと思ったが、
そんなことを考えたせいで
またしても泣けなくなってしまった私は
また後でひとりで、ゆっくり読もうと思った。
……妻からの手紙も一緒に受け取ったが
なぜか、開く気になれなかった。
それどころか、なぜか今、
この場に“ママがいないこと”を
誰1人として気づいていなかった。
そして――リオだろうか?
リビングの照明が落とされ、
ケーキの上、ローソクに火が灯される。
この順番だとせっかくのカレーとハンバーグが
冷めちゃうよ……と、内心焦る私の気持ちをよそに、
「じゃあ、パパ。
自分のためだけのお願いごとをしながら吹き消して」
そう声が聞こえると
リオが少し照れたように笑い
ユウキも私を見てうなずいた。
……今の、リオの声じゃなかったような?
……けど、まあ、いいか。
私はローソクの炎を黙って見つめる。
時間の流れも、家族の姿も、
すべてが闇に溶けていくようで、
まるで浅い眠りのように意識が途切れはじめていく。
揺らぐオレンジ色の光が、
風もないのに揺れては止まる。
私は―― おそらく目を閉じていた。
私は―― 無意識に、揺れていた。
願いごとが少しも浮かんでこない。
「欲しいものは?」
「叶えたい未来は?」
「守りたかったものは?」
炎が、心を映して揺れている。
「無理に消さなくてもいいよ」
再び誰かの声が、遠くから聞こえた。
私は―― ふっと意識が暗転するような感覚に襲われる。
心も、身体も、幸せも、ここにあるはずなのに……
私は、どうやら深い場所に落ちていくらしい――
私は――
まるで何かに抗うように、大きく息を吸い込んだ。
――
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